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中谷 健; 安居院 あかね; 吉越 章隆; 田中 均*; 高雄 勝*; 竹内 政雄*; 松下 智裕*; 青柳 秀樹*
JAERI-Tech 2005-027, 29 Pages, 2005/05
SPring-8の蓄積リングに設置された原研軟X線ビームライン用挿入光源ID23はギャップ駆動及び位相駆動に依存する電子軌道変動を引き起こす。この変動を抑える補正励磁テーブル作成のためのスタディを行った。ID23駆動時に使用する補正励磁テーブルを新たに作成するために、リングのアーク部に置かれているビームポジションモニターとX線ビームポジションモニターから得られた軌道変動データとID23パラメータとを同じ時間軸上で取得し、変動成分を補正するための励磁テーブルの作成を2001年12月から2002年11月にかけて行った。また、位相駆動用サーボモーターからの漏れ磁場により軌道変動が引き起こされることがわかったので、磁気遮蔽によりこれを軽減した。
中谷 健; 田中 均*; 高雄 勝*; 安居院 あかね; 吉越 章隆; 竹内 政雄*; 青柳 秀樹*; 大熊 春夫*
JAERI-Tech 2003-048, 29 Pages, 2003/05
SPring-8原研軟X線ビームライン用挿入光源ID23は高速で位相駆動を行うのでその磁場変動は頻繁に発生する。その影響を抑えることを目的として、軌道変動抑制用補正励磁テーブルの作成を行っている。ビーム軌道変動データとID23の動きの相関を測定し補正テーブルを作成するためのデータを取得したので報告する。
原 徹*; 白澤 克年*; 竹内 政雄*; 清家 隆光*; 斎藤 祐児; 室 隆桂之*; 北村 英男*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 498(1-3), p.496 - 502, 2003/02
被引用回数:58 パーセンタイル:95.46(Instruments & Instrumentation)円偏光アンジュレーター光の偏光反転は特に円2色性の実験に非常に有効である。SPring-8のBL25SUでは、2つのヘリカルアンジュレータからの光を選択することによる偏光反転システムを開発した。電子ビームにバンプ軌道を作ることによって、左右円偏光を交互にビームラインに供給する。この手法による磁気円2色性測定時間は、従来の磁場反転反転型測定の約1/3に短縮できた。
備前 輝彦*; 田中 隆次*; 浅野 芳裕; Kim, D. E.*; Bak, J. S.*; Lee, H. S.*; 北村 英男*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.185 - 189, 2001/07
被引用回数:40 パーセンタイル:92.11(Instruments & Instrumentation)2GeVの電子を照射したときのアンジュレーター磁石の磁場強度変化を測定した。測定は、(1)磁石配列,(2)磁石の形状,(3)磁力の向き,(4)標的物質,(5)磁石組成,(6)製作者の相異、の各項目について行った。照射はSPring-8の真空防止型アンジュレーターを模擬した形状で実施した。それらの結果について報告した。
平松 洋一*; 島田 太平*; 宮原 義一*
JAERI-Tech 99-082, p.274 - 0, 1999/12
SPring-8の23番セルに設置された原研軟X線ビームライン用挿入光源の制御系を開発した。この挿入光源は、平面型可変偏光アンジュレータ(APPLE型)であり、上下に設置された2対の磁石列を相対的に動かして、水平直線偏光、垂直直線偏光、だ円偏光、左右円偏光の放射光を発生する装置である。本制御系では、磁石列のギャップ駆動と位相駆動に伴って、蓄積リングの電子ビーム軌道が変動するのを制御するために、10台の補正電磁石で速い(周期=24msecの)軌道修正をかけることができる。一定の周期(2secで、バラツキ誤差0.1%以下)の位相駆動を実現することにも成功した。開発したシステムは、SPring-8全体の制御系で採用されている「SVOCコマンド制御方式」に合致したものになっている。
鈴木 康夫*
JAERI-Research 98-071, 35 Pages, 1998/12
原研中性子科学研究用陽子蓄積リングのための新しい入射法(荷電変換法)として考察したルーチェ法について、その最適化研究を行った。ルーチェ(LUCE)法とはLaser and Undulator Charge Exchangeの略であり、磁場と光によるフォイル法に代わる新しい荷電変換法である。この論文では、荷電変換法のキーパラメーターとなるビームロス(非荷電変換率)を10とゆるめることにより、荷電変換後のビームの質の向上を図り、これによりすべての他の構成要素について最適化を図った。すなわち、まず、ニュートラライザー用アンジュレーター磁場の最適化(ビームの拡がりを最小化)を行い、それをベースにアイオナイザー用アンジュレーターの磁場分布について考察、レーザーの波長、出力、スペクトルの最適化、新しい光共振器の提案、さらに、それらに伴う光の吸収断面積、シュタルク効果の影響などについて詳細な評価検討を行い、技術的に現実性のある合理的設計とすることができた。
横谷 明徳; 関口 哲弘; 斎藤 祐児; 岡根 哲夫*; 中谷 健; 島田 太平; 小林 秀樹*; 高雄 勝*; 寺岡 有殿; 林 由紀雄; et al.
Journal of Synchrotron Radiation, 5, p.10 - 16, 1998/00
被引用回数:87 パーセンタイル:96.77(Instruments & Instrumentation)日本原子力研究所は、西播磨地区に完成した大型放射光施設(SPring-8)に、ウラン等のアクチノイド系列物質を含む非密封RI試料も取り扱うことができる、軟X線放射光ビームライン(BL23SU)を建設中である。本ビームラインの特徴のひとつは、ビームラインをSPring-8リング棟に接する形で建てられたRI実験棟まで延長し、このRI棟内に光電子分光装置等を設置してビーム利用実験を行うことである。光源として原研が独自に開発を進めてきた、直線偏光・左右の円偏光を任意に切り替えることが可能な可変偏光アンジュレーター(APPLEII)を、また分光器として不等刻線間隔型回折格子を採用し、またビームラインの各所にRIの飛散を防止・モニターするための機器(RIポートや連断バルブ等)を設けた。さらに通常ホールに化学・生物研究用ステーションも設置し、多面的なビーム利用を行う予定である。
宮原 義一
Journal of Synchrotron Radiation, 3, p.207 - 212, 1996/00
被引用回数:2 パーセンタイル:31.89(Instruments & Instrumentation)非常に長いアンジュレータはいくつかのアンジュレータに分割し、アンジュレータ間にすき間をおいて製作するのが便利である。このようなアンジュレータの放射光スペクトルについて検討した。結果は、それぞれのアンジュレータからの放射光の位相を整合すれば、かなり大きなすき間があっても、スペクトルには劣化しない。またすき間にアポールウィグラーを設置して電子軌道長を調整すれば、位相整合ができることをSPring-8の30m長直線部を例にとり具体的に示した。
高雄 勝*; 佐々木 茂美; 橋本 眞也*
Physical Review E, 52(5), p.5454 - 5459, 1995/11
被引用回数:4 パーセンタイル:26.8(Physics, Fluids & Plasmas)最近、橋本と佐々木は、磁極が準周期的に配列されており、放射光スペクトルに整数倍の高周波のないアンジュレータを考案した。この論文では、準周期アンジュレータからの放射光の構造を詳細に調べ、スペクトルの解析的な公式を導いた。これによって、無理数的なスペクトルを持つ準周期アンジュレータの構造が明確に理解できるようになった。
永井 良治; 峰原 英介; 佐々木 茂美; 沢村 勝; 杉本 昌義; 高雄 勝*; 加藤 龍好; 大久保 牧夫; 鈴木 康夫; 池畑 隆*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 32(8), p.715 - 718, 1995/08
被引用回数:1 パーセンタイル:17.54(Nuclear Science & Technology)原研自由電子レーザー計画に用いられる平板型ハイブリットアンジュレーターの性能を評価するために、磁場測定システムによりアンジュレータ磁場の分布を測定した。その磁場分布をコンピュータ・コードと比較した。長手方向には正弦波状であり、断面方向ではほぼ一定であった。アンジュレータ磁場分布の不均一性は十分に小さく原研自由電子レーザーの発振に十分な性能を持つことが解った。
池畑 隆*; 鈴木 康夫; 永井 良治; 定本 嘉郎*; 佐藤 直幸*; 真瀬 寛*
JAERI-Research 95-028, 20 Pages, 1995/03
プラズマ・マイクロアンジュレーターの作り方の提案をしている。レーザー干渉法と同位体分離研究で研究されている共鳴イオン化法を用いて、プラズマスクラブを作りアンジュレーターとするもので、極めて独創的な発想に基づくものである。現在の技術レベルで、周期長10~100m、周期数100~1000のアンジュレーターが十分達成でき、その場合には、2ケタから3ケタの大幅な短波長化が期待できる。いいかえると放射光あるいは自由電子レーザーのビームエネルギーを1ケタから2ケタ下げることができる。
永井 良治; 小林 秀樹*; 佐々木 茂美; 沢村 勝; 杉本 昌義; 加藤 龍好; 菊澤 信宏; 大久保 牧夫; 峰原 英介; 池畑 隆*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 358, p.403 - 406, 1995/00
被引用回数:13 パーセンタイル:76.19(Instruments & Instrumentation)原研自由電子レーザー計画のために平板型ハイブリットアンジュレーターを開発した。このアンジュレータの終端処理にはディスプレースメント・フリー終端を採用した。この終端処理は電子の軌道のずれを最小にすることを目的として行った。このアンジュレータの性能について報告する。
浅野 芳裕; 笹本 宣雄
Radiation Physics and Chemistry, 44(1-2), p.133 - 137, 1994/00
被引用回数:16 パーセンタイル:78.48(Chemistry, Physical)大型放射光施設ビームライン遮蔽安全設計のための計算コードを開発した。このコードは、BNLのPhotonコードを基に、光源としてアンジュレータも考慮できるようになっている。光子の散乱現象においても、偏極による影響、角度分布がコヒーレント、インコヒーレント散乱過程で考慮することができる。また線量当量計算も、ヒルドアップ効果とともに考慮することができる。このコードを用いてSPring-8施設ビームラインの概念設計を行うとともに、他のコード(モンテカルロ計算コード)との比較計算、および文部省高エネルギー物理学研究所放射光施設ビームライン14Cを用いたベンチマーク実験の結果についても発表を行う。